育児世帯・介護家庭・高齢者の雇用を守る「雇用継続給付」

雇用保険法で規定されている雇用保険の失業給付のひとつである「雇用継続給付」は、働くことができない理由がある人を対象に、所得を保証する制度です。

育児休業給付や介護休業給付、高年齢雇用継続給付などがあります。

育児休業給付とは

育児休業給付とは、育児休業期間中に所得を保証するもので、男性も女性も受給が可能です。

育児休業給付を受給するためには、以下の要件を満たす必要があります。

1.1歳(一定の場合においては1歳2ヶ月)に達する日前の子どもを養育するために、育児休業を取得した被保険者、及び一定の場合においては1歳6ヶ月に達する日までの被保険者

2.育児休業を開始する前までの2年間に、賃金の支払い基礎となる日数が11日以上である月が12ヶ月以上の者

育児休業給付支払額の目安

育児休業給付支払額は、1ヶ月あたりの支給額は以下の通りとなります。

「育児休業を開始する時の賃金日数」×「支給日数」×「50パーセント」 ※育児休業を開始して6ヶ月までは67パーセント、それ以降50パーセント

育児休業給付支払い期間

子どもの出生日から1歳に達する誕生日前日までを限度に、育児休業中に支給されることとなっています。

保育所による保育が受けられないなどの理由により、子どもが1歳に達する誕生日以降の期間に育児休業を取得しなければならない場合においても、その子どもが2歳に達する誕生日前までの期間は、育児休業給付金の支払い対象となります。

介護休業給付金とは

介護休業給付とは、要介護状態となった家族を介護するために休業する場合、支給される給付金です。

介護休業給付支払対象者について

介護休業給付は、以下の条件を満たしている場合に支給を受けることができます。

1.被保険者が、対象となる家族を介護するために休業していること

2.原則介護休業を開始する日より前の2年間に、賃金の支払い基礎となる日数が11日以上の月が通算12ヶ月月以上あること

介護休業給付の支払額の目安

介護休業給付の支給額は、以下のように定められています。

「介護休業開始時賃金日数」×「支払日数」×「67パーセント」

介護休業給付の支払い期間

介護休業給付の支払い期間は、介護休業をスタートした日から最大3ヶ月となっています。

高年齢雇用継続給付とは

高年齢雇用継続給付とは、高齢者が働きながら受給することができる雇用保険給付のことです。

基本手当を受給していない方を対象とする「高年齢雇用継続基本給付金」と、基本手当を受給し、再就職をした方を対象とする「高年齢再就職給付金」があります。

どちらも、賃金が下がった被保険者を対象に、給付される制度です。

高年齢雇用継続基本給付金について

高年齢雇用継続基本給付金は、65歳以降も働きたい意欲のある方を支援する目的のもと、設立されました。

定年後、給与が低下する高齢者のサポートが目的となっており、高年齢雇用継続基本給付金は60歳時点の賃金に比べ、75パーセント未満に給与が低下した場合に支給されます。

60歳以降、失業保険などを受け取らずに継続して雇用され続けた場合に、受け取ることができる給付金です。

一度退職した場合でも、失業保険を受け取っていない場合は再就職時に申請可能です。

高年齢雇用継続基本給付対象者について

高年齢雇用継続基本給付は、以下の条件を満たしている方を対象に支給されます。

・雇用保険の被保険者期間が通算5年以上あること

・60歳以上65歳未満の雇用保険一般被保険者であり、60歳以降も継続雇用されていること

・60歳到達後、賃金月額が60歳に達した時の賃金月額の75パーセント未満となった状態で働いていること

高年齢雇用継続基本給付支払額の目安

高年齢雇用継続基本給の支払い額は、基本給低下率が61パーセント以下の場合、以下の通りになります。

「支払対象月の賃金」×「15パーセント」

基本給低下率が61パーセント以上75パーセント未満の場合、以下の通りになります。

「支払い対象月の賃金」×「一定の割合(15パーセント~1パーセント)」

高年齢雇用継続基本給付の支払い期間

60歳になった月から65歳になる月までが支給対象です。

高年齢再就職給付金とは

高年齢再就職給付金は、60歳以降一度退職し、失業保険を受け取った後に再就職した場合、失業保険支給残日数があった場合に受け取れる給付金となります。

高年齢再就職給付金対象者について

高年齢再就職給付金は、以下の条件を満たしている方を対象に支給されます。

60歳以降再就職をし、再就職後支払われる賃金が基本手当の基準とした賃金日額を30倍にし、その額の75パーセント未満となった場合

・60歳以上65歳未満である一般被保険者

・雇用保険の基本手当について、算定基礎期間が5年以上ある

・再就職日前日における基本手当支給残日数が100日以上ある

・1年以上雇用されることが確実な安定した職業に就いていること

・同一就職について、再就職手当支給を受けていない

高年齢再就職給付金支払額の目安

「支払われた賃金」×「最大15パーセント」

高年齢再就職給付金支払い期間

再就職日前日における基本手当支給残日数が200日以上の場合、再就職日翌日から2年経過する日の属する月までが対象となります。

100日以上200日未満の場合は1年となりますが、被保険者が65歳に到達した時点で、期間に関わらずその月までとなります。

働く意思がある人をサポートする雇用継続給付は大きな支えに

働く意思がありながらも、さまざまな環境や状況の変化により継続が難しいことも出てきます。

そういった時に、労働者を守ってくれるのが雇用保険法です。

手続きは電子申請も可能ですが、複雑で分からないことが多い場合は、最寄りのハローワークに相談してください。

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