会社が原因の鬱病で退職しないための方法

鬱病で退職する
昭和の時代には一般的でなかった鬱病も、令和になった現在では、多くの方が鬱病を自覚し治療しながら働いています。一昔前には鬱病は甘えが原因だから、気合を入れれば治るなど間違った考えを持っている方もいましたが、現在では鬱病の認知度が上がっているために、鬱病に対して理解している方も多く、そういった誤った根性論を押し付ける方は少なくなっています。
鬱病の原因は様々ですが、重度の鬱病になってしまうと、日常生活を送ることが困難になってしまうような症状が発症してしまいます。重度の症状が無かったとしても、日常生活に支障がでることが多く、会社を退職しなければいけなくなる方は大勢います。
鬱病になってしまい退職しなければいけなくなってしまった場合には、病気の治療に専念することができる環境を整えることが重要になります。その為、退職する時には、最初に上司に退職することを伝えたら、残りの有給を消化するようにします。社会保険の手続きの準備したり、離職票の交付を依頼するなどの手続きが必要になってきますので、退職前に、退職時にしなければいけない事をリスト化するようにしましょう。
どういった手続きをしなければいけないのかは、病院のカウンセラーや担当医の方に相談するとアドバイスを貰うことができます。とにかく退職時にかかるストレスを軽減することを第一の目標とし、少し早めから行動を起こすことが重要になってくるのです。その為には。鬱病についての知識を深め、自分の状況を客観視できるようにならなければいけません。
鬱病の主な症状
鬱病を発症してしまうとの精神面と肉体面に色々な症状が現れます。精神面では、常に憂うつ感があったり、慢性的に絶望感を感じたりしてしまいます。また、意味もないのに悲しい気持ちになったり気持ちが落ち込んだりもします。また、鬱病になってしまうと、何に対しても興味がなくなってしまったり、何かにチャレンジしようという意欲が湧きにくくなります。また、楽しいといった気持ちになりにくく、趣味などをもっていた方も辞めてしまうような傾向があります。また、自分を責めてしまいやすくなり自分に価値がないなどと落ち込みやすくなってしまいます。
肉体面での不調は、腰痛や肩こりに代表される節々の痛みにはじまり、片頭痛など体に痛みが生じる事や、思考力や集中力が低下してしまうために、仕事で単純なミスが増えてきたり、人の名前や言動などを覚えられなくなったりします。常に息苦しさを感じていたり、食欲がなくなったり、胃痛を感じるようになります。動機や息切れ、常に喉が渇いているような状況になってしまったり、発汗しやすくなります。睡眠不足なども鬱病の主な症状となっており、眠ろうと思っても眠ることができなかったり、一度寝てもすぐに起きてしまうなど睡眠不足の悩まされることになります。
鬱病の原因
鬱病の原因には大きくわけで3つの種類があります。1つ目は環境的な物が原因になる場合、2つ目は身体的な物が原因になる場合、そして3つ目が遺伝が原因である場合です。環境的な物が原因となる場合には、仕事で昇進や降格など環境が変わったり、失業や仕事の失敗などネガティブな事が原因でストレスがかかって発症するケースがあります。また、妊娠や出産、お子さんの受験や就職、結婚などの環境の変化に加え、家庭内の不仲やパートナーの不倫、離婚なども原因となります。ご自身の転勤や親しい人との死別、相続などの問題によって溜まるストレスなども鬱病の原因となります。
身体的な物が原因になる場合には、日常的な睡眠不足や脳血管障害、癌や新型コロナウイルスの感染などによるストレスが原因になる場合や、椎間板ヘルニアや骨折などの怪我によるストレスが原因で発症するケースがあります。他にも更年期障害であったり、生理前や出産後に訪れるホルモンバランスの変化なども鬱病になる原因となります。
遺伝的な事が原因の場合、遺伝による物事の考え方であったり性格が、鬱病になりやすい傾向にある方が発症するようなケースです。他人に気を使いやすい方や、言いたくても言う事ができない内向的な性格などが鬱病の原因となります。
鬱病の対処法
自分が鬱病の症状を発症していると気づいたときの対処法は、とにかく専門家に相談することです。スマートフォンなどで検索すれば、インターネット上には、様々な鬱病に関する記述を見ることができます。かなり専門的な内容などもあり、病院へ行かなくても十分に対応することができそうにも思えますが、鬱病の情報の中には、信憑性にかける物がありますし、中には危険な情報などもあります。鬱病になっている状況ですと、判断力が乏しくなってしまっていますので、先ずは病院へ行き、正しい治療を開始するようにしましょう。
鬱病の治療には、薬物療法、精神療法、そして休養があります。薬物療法は、セロトニンやノルアドレナリンに働きかけるNaSSAやSNRI、SSRIなどを服用するのが一般的です。薬との相性が良いと、すぐに症状が改善しますが、途中で服用を辞めてしまうと、また鬱病の症状がぶり返します。
精神療法は、カウンセラーの方や鬱病に詳しい医師のカウンセリングを通じて、問題を解決していく方法になります。カウンセリングを重ねることによって、鬱病の原因や、現時点での問題点などを客観的に理解することができるようになります。鬱病の治療には、認知療法や対人関係両方などがあり、鬱病の症状に合わせて、適した方法でアプローチをしていきます。
鬱病の予防法
鬱病を予防するためには、とにかくストレスに気を付けることが重要になります。しかし、世の中にはストレスを感じてしまうことであふれかえっています。上司や友人、家族などの人間関係であったり、リストラや倒産、借金など将来への不安、会社での責任の重い仕事、出産や育児などストレスをゼロにすることは不可能です。その為、鬱病を予防しようと思ったら、これらのストレスと上手く共存していく必要があります。
ストレスの中でも、距離を取ることができるストレスとはなるべく離れるようにしましょう。友人関係などは徐々に疎遠にしていけばよいですし、会社の同僚の方や上司の方などは、必要以上に接触することのないようにしましょう。
また回避することができないストレスに関しては、ライフスタイルを変えてストレスが溜まりにくい環境を作り上げることが重要になります。ウォーキングや筋トレ、ヨガなど体を動かすことによって、ストレスが溜まりにくい身体を作り上げたり、栄養バランスが整った食事や早寝早起きなど健康的な生活をすることによって、ストレス耐性の強い身体を作り上げることで、鬱病を効果的に予防することができます。また、泣ける映画を観て涙を流すことによって、ストレスを軽減するのもおすすめです。
退職しない方法
鬱病になってしまったら、退職しなければいけないと思い込んでいる方も多いと思います。確かに鬱病になってしまう原因が会社にしかないような場合には、辞めなければ症状を悪化させてしまいますので退職しなければいけませんが、不況が続いている日本では、退職後に自分にあった仕事に復帰する可能性が低くなってしまいます。
もちろん給料の面でも仕事の内容でも現在の会社よりも数段落ちるようなリスクが高くなっています。鬱病の治療には、どうしてもお金がかかりますので、経済的に貧窮しないように、できるだけ現在の仕事を退職せずに鬱病と付き合っていくといった方法を模索することが重要になります。
鬱病になってしまった方は、鬱病にあった働き方を模索することが重要になります。これまでのように頑張りすぎずに定時で帰宅するようにしたり、焦りすぎずにできる範囲で仕事をすることが重要になります。また、鬱病になってしまうと記憶力が衰える傾向がありますので、小まめにメモを取る習慣を付けたり、業務内容をタスク化して、頭だけではなく、パソコンや手帳に管理すると、ミスが少なくなる上にストレスが軽減されますのでおすすめです。スマートフォンには、タスク管理を簡単にすることができるアプリなどもありますので合わせて活用してみてください。