退職する際の注意点とは?有給消化についても。

目次
退職する理由
2020年は、新型コロナウイルスの影響によって、歴史的に見ても非常に大変な一年となっております。特に観光業界であったり、飲食店など人が来てくれないと利益にならないような業界は、倒産した会社なども多く、大変な一年となっております。また、海外の取引がメインな会社なども、飲食業界と同様に大きな被害を出してしまっております。
新型コロナウイルスは色々な所に悪影響を与えています。様々な業界で経営不振に陥った企業が、社員をリストラしたり、お給料を下げたり、ボーナスをカットするなど、従業員の方の生活に支障が出るようになってきました。会社がお給料をカットしなくても、仕事が少なくなってしまったため、残業する機会が少なくなってしまい、残業代が全くなくなってしまったため、手取りが減ってしまったという方も増えております。
そういった方の中には、マイホームローンを組んでいたり、小さなお子さんが生れたばかりで、そのお給料ではやっていけないと思われる方も少なくありません。新型コロナウイルスの影響が強くありますので、転職するハードルは、かなり高くはなっておりますが、それでもこのままの生活で、奥さんやお子さんに不自由をかけるのであればと、頑張って転職を本気になって考える方が増えてきました。これから転職活動を始める方のために、退職する際の注意点や勘違いしている方の多い有給休暇などについて紹介していきます。
正しい退職の手順
転職するためには現在の会社を退職しなければいけません。もちろんこれは当たり前の事なのですが、転職ばかりに気を取られてしまっていて、退職の方法を間違ってしまう方も多く、トラブルに発展してしまう方も少なくありません。これから転職しようと思っている方は、しっかりと正しい退職の手順を理解しておく必要があるのです。
退職する場合、リストラや会社の倒産などでなければ、自分の意思で退職することになります。そういった時には、退職する意思を会社に伝えなければいけません。退職するにあたって伝える相手は、自分の直属の上司になります。退職の意思を伝える時には、口頭だけで終わらせるのではなく退職願を用意し、提出しながら口頭で挨拶する必要があります。
退職する日が決定したら業務を担当者に引き継ぎます。合わせて会社の制度を解約することも進めていかなければいけません。例えば社宅を出る準備であったり、財形貯蓄、団体生命、企業年金、社内預金など解約する手続きをすすめていくようにしましょう。また、他社や顧客と接する機会のあるお仕事をしていた場合には、メールではなく、あいさつ回りをするようにしてください。これらは全て平行して行われることが多いので、必ずタスク化し、もれがないように注意してください。
退職する前にすべき事
退職する時には、事前に退職する前にすべき事をしっかりとピックアップしておくようにしましょう。退職時には、色々とごたごたすることも多くなっておりますので、あらかじめタスク化し、簡単なスケジューリングとチェックリストを用意しておくようにしましょう。事前に準備しておくことでトラブルを減らすポイントになります。
最初にチェックして欲しいのが書類関係です。年金手帳の受領から始まり、源泉徴収票の受領、住民税の支払方法の確認、雇用保険被保険証の受領、被保険者資格喪失証明書の受領などの手続きについて調べておくようにしましょう。この中で、被保険者資格喪失証明書の受領は健康保険証の返還と同じく退職した後の手続きになりますが、やり方を確認しておくことが重要になります。
合わせて退職願の作成や作成した退職願の内容に不備がないかを確認したり、有給消化のスケジューリング、業務内容の確認、業務内容の引継ぎ方法、引き継ぎ用の資料の作成、引っ越しの準備、会社から支給され退職時に返還すべきアイテムの確認などやる事は山のようにあります。合わせて転職活動や転職する次の会社に入社するための準備などもありますので、時間に余裕をもって退職するようにしましょう。
退職前の有休消化
有給休暇は、労働者の方に与えられた権利です。これは企業ではなく国で決められておりますので、会社に気を使う必要はありません。特に日本人は勤勉ですので、退社する前に有給休暇を使うことを後ろめたく思ってしまうかも知れませんが、国が決めておりますので、問題なく取得するようにしましょう。
有休を消化する時に最初に確認して欲しいのが、有給の日数です。有給休暇の条件として入社から6ヶ月間継続して働いている事と、労働日のうち80パーセント以上出勤している事の2つを満たしている場合には、10日の有給休暇を取得することができます。
また有給休暇の日数は、働いている年数によって増えていきます。6ヶ月で10日となっておりますが、1年半で11日、2年半で12日、3年半で14日、4年半で16日、5年半で18日、6年半で20日と増えていきます。退職する前に、自分がどれだけ有給があるのかを確認してから予定をたてるようにしましょう。
有休を消化するためには、最終出社日の前に有給休暇をとるパターンと最終出社日の後に有給休暇をとるパターンがあります。これらは自分の意思で決めることができるのですが、会社との良好な関係性を維持するために、一応相談した上で決めるようにしましょう。
有給消化中
有給休暇を消化している時には、色々とできる事があります。その為、有給を消化する申請を行う前に、有給消化中の過ごし方について、ある程度の予定を決めておくようにしましょう。
有休消化中にして欲しいことは、平日にしかできない事をやるということです。例えば、転職にあたって役所や銀行、郵便局などでの手続きが必要な方は、この機会に済ませておくようにしましょう。また、歯医者さんで歯石を除去したり、転職にあたって行う引っ越しの準備、断捨離なども有効な有給休暇の過ごし方だと言えます。
また、資格を取得するための勉強であったり、副業などをするというのも有効な有給の使い方になっております。転職し仕事が忙しくなってしまうと、中々そういったことをゼロからはじめるのは難しいと思いますので、この有給消化中の時間を使ってスタートさせておくようにしましょう。転職してからも続けることができやすくなります。
他にも気分転換に旅行に出掛けたり、保険の見直し、携帯を大手キャリアから格安スマートフォンに移行するなど面倒な作業も行っておくようにしましょう。合わせて美容室であったり、パソコンのデータ整理、あまり会うことができない友人や知人との食事など、限りある時間を有効活用するようにしてください。
退職の際のトラブル
退職の際のトラブルの多くは、自分の直轄の上司とのトラブルになります。上司に対して思う事はあると思いますが、なるべく円滑に退社をすすめていくために、あまり波風を立てないように注意して行動することが重要になります。
最もトラブルになりやすいのが、退職願です。退職願の書き方には雛形はありません。退職願には退職する意思、退職する時期が記載されていることは最低条件ですが、それ以外はある程度、自由に作ることができます。その為、退職理由が上司との不仲であったり、お給料が少ないなどの具体的な理由があるような場合にも、会社や上司との軋轢を生まないためにも、一身上の都合などといった理由を記載し、あやふやにする必要があります。
また、退職願を受け取っていないと言われたり、受け取った時期を前後されるようなトラブルもあります。新型コロナウイルスの影響などもあり、人手不足に悩んでいる企業も多く、退職希望者の方に対して、あの手この手を使って退職させないようにしてくるケースもあります。その為、退職願を提出するだけでなく、メールなどでも報告することはとても重要になってくるのです。メールなどの履歴があれば、退職時期の相違などを防ぐことができますので、メールをしっかりと活用するようにしてください。