退職する時にスムーズに事を運ぶコツ

退職時の挨拶
会社を退職する時には、その後のライフプランをしっかりと確認しておくようにしましょう。特に次の転職先が決まっていないような場合には、失業保険の制度を活用しなければいけませんので、失業保険を受けとることができるタイミングを調べておきましょう。
失業保険は、退職理由によって支給されるタイミングが異なります。会社からリストラされるような場合には、7日間の待期期間のあとにすぐ失業保険が支給されるのですが、自分から退職するような場合には3か月間の給付制限期間が設けられます。
しかし、最近になって法改正が行われ、令和2年10月1日以降の自己都合退職については、3か月間から2か月間に短縮されることが決まりました。自分がいつから失業保険を貰う事ができるのかを確認した上で、貯金などと相談しながら転職するタイミングを計るようにしましょう。
また、退職する時には、これまで一緒に働いていた方に挨拶や感謝の言葉を伝えることも重要です。退職してしまったら二度と会わないかも知れませんが、どこで繋がっているかわかりませんし、自分の気持ちに区切りをつけるといった意味でも、しっかりと挨拶するようにしましょう。
送迎会が開かれるような時には、スピーチをしなければいけない事もありますので、内容をしっかりと作成しておくようにしましょう。忙しい時には送迎会が開かれないこともありますので、そういった時には、食事の邪魔にならない程度のお菓子を用意して配るようにしましょう。個別包装になっている賞味期限が長い物を選ぶと喜ばれます。また、高すぎると恐縮されてしまいますので、1人あたり100円程度のお菓子の中から選ぶようにしましょう。
転職活動
転職活動は、退職前に行う事が重要です。現在勤めている会社に後ろめたさを感じる方もいるとは思いますが、長引く不況だけでなく、新型コロナウイルスにより職を失ってしまった方の多い現在の日本においては、再就職することができる可能性が、これまでの時期と比べて非常に低くなってしまっていますので、次の就職先が見つからずに退職してしまうと、無職になってしまい、生活保護のお世話になる可能性もあります。必ず転職先を見つけてから退職するようにしましょう。
転職前に就職活動をする時には、同僚の方にバレないということが重要になります。転職活動をしている事を同僚の方が知ることになると、余計な軋轢が生じてしまうことになりますので、絶対にバレないようにしましょう。
また、退職する時に必要な書類であったり、現在担当している仕事の内容や引継ぎの書類の準備なども時間を見つけて準備するようにしましょう。特に現在担当している仕事の内容をExcelなどにまとめておくと、これからどのような順番で行動していったら良いかわかりやすくなります。退職までに必要な内容を客観視することもできるようになりますので、必ずまとめるようにしてください。まとめること自体は、作業の効率化にもなりますので、会社にいる時に作業していても大丈夫です。
履歴書の作成
転職する時には、色々な書類を準備しておくようにしましょう。最初に準備しなければいけないのは、やはり履歴書です。履歴書でアナタの実力を全て伝えることは難しいかも知れません。しかし、履歴書ひとつ満足に作成できないという方が、これから一緒に働きたいと思える人材だと思われない事は確実です。
履歴書は時間をかけて希望する会社に合わせて作成しなければいけません。重複する内容はExcelにまとめておき、志望動機や自己PRなどは、応募する会社に合わせて作成するようにしましょう。例えば、志望動機や自己PRの部分では、内容を簡潔にするのはもちろんの事、正しい情報量でわかりやすく伝えることが重要になります。その為、テキストエディタなどに、文字数を考えずにとりあえず書き出してみましょう。書き出す内容は、自分の経歴やこれまで働いていた時のエピソード、こういう自分を作り上げることになった思い出深い出来事などを書き出します。
一度書き出した内容を添削し、適量の文章にしていきましょう。また、添削する際に削った情報などは、面接などで使用することもできますので、必ず保存しておくようにしましょう。こういった内容の作成はどうしても時間がかかってしまいますので、転職前に確実に済ませておくようにしましょう。
退職時の手続き
退職する時には、必要な手続きを行わなければいけません。その為、どのような手続きが必要で、手続きにはどのようなものが必要なのかを事前に確認しておくようにしましょう。退職時に必要となる会社内の手続きは、退職届提出、備品返却、書類受取の3つになります。退職届は、自分の直属の上司に対して、自分が退職する意向を伝えた上で、上司との話し合いによって退職日を確定させたあとに提出する書類になります。基本的には、会社に退職する意思を伝えた段階で、呼び止めることはできないのですが、円満退社するためには、少し早めに退職の意思を伝えるようにしましょう。退職届を提出するタイミングが、一般的に退職する1ヶ月前となっています。
退職する際には会社に返却しなければいけない物があります。そういった物をピックアップしておき、返却時にスムーズに返却できるようにしておくことも必要です。返却しなければいけない物として挙げられるのが、健康保険証、社員証、カードキー、取引先などから受け取った名刺、自分の名刺、通勤定期券、会社で購入した文房具、自分が会社の就労時間内に作成したデータなどが返却するものです。通勤定期券などは、退職時まで必要になりますが、いつ返却を求められてもよいように、ピックアップしてまとめておくようにしましょう。
失業保険
退職する前に失業保険についての知識を深めておくことも重要な事柄です。もちろん次の転職先が決まっている時には不要ですが、次の転職先を見つける前に退職するという方の場合には必須の情報となりますので、しっかりと調べておくようにしましょう。
失業保険を受けとるためには、マイナンバー確認書類や身分証明書を用意した上に、離職票、雇用保険被保険者証、証明写真が2枚、印鑑、本人名義の預金中傷などを持参し手続きを受けることになります。離職票、雇用保険被保険者証の2つは現在働いている会社から受け取ることになりますので、必ずもらえる時期を担当者に確認を取るようにしましょう。
退職が完了したら、ハローワークに出向き、求職申込みを行います。求職申込が完了し離職票を提出するとハローワークが主催する受給説明会に参加することができます。受給説明会に参加することによって、失業保険を受け取ることができる資格を有することになります。受給説明会では、雇用保険受給資格者証、失業認定申告書が配られます。この2つは今後の手続きに必要になりますので、しっかりと保管するようにしましょう。その後、積極的に求職活動を行っていることを認定されれば、失業保険を受給することができます。
スケジュール
転職する時には、事前に転職する日までのスケジュールを確認し、おおよそのスケジュールを作成するようにしましょう。スケジュールを作成したら、作成したスケジュールを参考に進めていきます。やらなければいけない事をまとめたチェックリストなどと併用することができれば、取りこぼしなくスムーズに退職することができるようになります。
退職するスケジュールは、転職する会社のピックアップ、転職する会社に合わせた履歴書の作成、面接など転職活動を最初に行います。それと同時に現在担当している業務内容をまとめつつ、引継ぎの準備をすすめましょう。この時に、面接に合格し転職が決まった時に、どのタイミングで退社し、いつから働けるのかを明確にしておきます。
転職先から内定を貰ったら、上司に転職の意思を伝え、現在の業務内容を双方で確認し、後任の選定を行います。後任の方が決まったら引継ぎ作業を行います。引継ぎの過程で取引先へのあいさつ回りなどを後任の方と一緒に行いましょう。
退職にあたって必要となる書類であったり、会社に返却すべき健康保険証や身分証明書、社章、通勤定期券物などの返却準備をすすめてください。また、会社に返却する書類は、コピーを取っておくと紛失や行き違いが起こった時に便利です。