これって不正受給?知っておきたい失業保険

失業した時に最も心配なことは収入がなくなることではないでしょうか?

次の仕事が見つかるまでの間、現在の貯蓄を取り崩して生活することに不安を感じる方も多いと思います。

そのような心配をせずに求職活動に専念できるよう、条件を満たした方は失業保険を受給することができますが、万一不正に受給すると罰せられることがあります。

自分では不正をしたつもりはなくても、知らぬ間に不正受給になる行為をしているかもしれません。

そこで正しく受給するために気を付けたい点をご案内いたします。

失業保険の受給要件とは?

失業保険(正式には失業保険の「基本手当」)を受給するには、下記2点の要件を満たさなければいけません。

<失業保険の受給要件>

1.離職前の2年間に雇用保険の被保険者であった期間が通算して12ヶ月以上あること(ただし離職理由などによっては離職前の1年間に雇用保険の被保険者であった期間が通算して6ヶ月以上でも可)

2.積極的に求職活動をし、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就けず失業状態であること

受給要件を満たしていることを証明するために、申請者は4週間に1度ハローワークへ「失業認定申告書」を提出し、求職活動の有無や、現在働ける状態であるか等を申告しなければいけません。

求職活動は4週間のうちに原則2~3回以上(離職理由により異なる)必要で、活動内容や応募した事業所名などを報告します。

どんなことが不正受給となるの?

明らかに不正受給となるのは、意図的に虚偽の申告をして失業保険を受給することです。

例えば、「なりすまし」や「証明書等の書類の偽造」による受給、求職活動を偽って申告するなどです。

他には働く気がないのに失業保険を受給することも不正受給となります。

つまり、失業保険受給の申請をしたものの、主婦(夫)業に専念し就職する予定のない方や、定年退職後しばらくゆっくりしたい方の受給も不正受給に該当します。

状況が変わって不正受給に

意図的でなくても、認識不足で不正受給になってしまう場合があります。

例えば、失業保険受給期間中に病気やケガ、妊娠や家庭の事情等で働ける状態でなくなったのに、そのことをハローワークに申告せずその後も受給し続けることです。

「申告の義務を知らなかった」、「申告することを忘れていた」の理由で申告していない場合も不正とみなされるかもしれません。失業保険は働けない状態になると受給できなくなります。

状況が変わればハローワークに確認するようにしましょう。

なお、受給期間中にこれらの事情で失業保険を受給できなくなったとしても、働けるようになってからの再受給や、傷病手当を受給できる場合があるのでハローワークに相談してください。

忘れずに申告を!

失業保険受給中に下記のようなことがあれば申告が必要です。

申告せずに受給していると不正受給となる場合があります。

<申告が必要なこと>

1.会社に採用され就職した(見習いや研修期間も含む)

2.自営業を始めた。または、自営業を始める準備をしている

3.会社役員(名義だけの場合も含む)や、非常勤嘱託、顧問などに就任した

4.受給中に日雇労働や短期アルバイトなどをした日がある

5.受給中に内職や手伝い、ボランティア活動をした日がある(収入の有無にかかわらない)

6.傷病手当や労災保険を受給している。または受給する予定である(失業保険と同時に受給できないため)

上記のことを申告したからといって、全てにおいて受給できなくなるわけではありません。

4や5のように短期のアルバイトや内職などをすることは、失業中で収入が不安な中、少しでも収入を得るために当然のことかもしれません。

少しでも仕事をした日は、失業保険の減額または不支給になる場合がありますが、働いたことではなく、申告しなかったことが不正になります。

働いた日時や収入額などはメモをして忘れないようにしておきましょう。

不正受給の罰則は3倍返し

不正受給とみなされた場合、一体どのような処分を受けるのでしょうか?

まず、不正行為があった日以降の失業保険の給付が停止されます。

そして、不正受給した全額の返還と、不正受給した額の倍額の納付が命じられています。

つまり、不正により100万円受給した人は、100万円(不正受給額全額返還)+200万円(不正受給額の倍額納付)で、300万円支払わなくてはいけません。

万一、返還や納付をしなかった場合、財産を差し押さえられ強制処分となります。

また、特に悪質な場合は詐欺罪になる可能性もあります。

受給者が気を付けたいこと

「失業認定申告書」を正しく記入する

申告内容に間違いがあれば不正受給となる可能性があります。

そのため、ハローワークに提出する「失業認定申告書」は正しく記入することが大切です。

記入の際に不明な点がある場合は自己判断せず、ハローワークに確認しましょう。

「求職活動」の意味を理解する

失業保険の受給に必要な「求職活動」とは積極的な求職活動の実績が必要になり、「求人への応募」、「ハローワークや公的機関などでの職業相談や求職申込」、「再就職に資する試験や検定の受験」をしていることです。単なるネットなどでの求人情報検索や、知人に仕事の紹介を依頼するだけでは求職活動とみなされませんのでご注意ください。

失業した時に支えになる失業保険。

ちょっとした不注意で受給できなくなると生活が不安になるうえ、受給した額以上の納付を命じられるかもしれません。

「ひょっとして不正行為になるのかな?」と思うことがあれば、必ずハローワークに相談し、前向きに求職活動をしてください。

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